不眠症
不眠症【概要】
体が活動しているときは交感神経が働き、睡眠に入ると副交感神経が働く。ところが、この2つの神経支配の切り替えがうまくいかないと、不眠症になりやすくなります。
だが、不眠を訴える人の約6割は、寝付きが悪い、眠れないと思い込でいるにすぎず、心配のいらないケースである。「精神生理性不眠」と呼ばれるもので、神経質な性格の人に多い。
眠れないと感じていても、強い疲労感がなければ心配がないが、眠れないことで疲労がたまったり、精神障害が疑われるような場合は、検査や治療が必要となってくる。
寝付きが悪い割には朝早く目が覚め、食欲がない、気分が落ち込んでいる状態が続く場合は、うつ病。
早朝や真夜中に目が覚め、その後眠れなくなる、眠れなくても平気で動き回れる状態だと躁病の疑いがある。
また、夜中に何度も目が覚めるとともに、頭痛やめまい、肩こり、動悸などが伴う場合は、神経症が疑われる。
高齢者の中には、高血圧症や動脈硬化など、内科系疾患で眠れない人もいる。
また、ひどいいびきをかく人は、睡眠時無呼吸症候群に注意が必要だ。眠っているとき、断続的に呼吸が止まってしまう病気で、苦しくて何度も目が覚める。この場合は、専門医に相談する必要がある。
不眠症の予防・解消について
生理的不眠症の解消には、寝る直前に重い食事をしない、カフェインやタバコは摂らない、適度な運動や入浴(38度の低温がおすすめ)で血液の流れをよくし、緊張や興奮を鎮めるようにするといい。
日中は体を動かし、朝起きたら光を浴びて体内時計をリセットすることも大切だ。
いらいらやストレス解消には、神経を安定させるビタミンB6、マグネシウムが有効。
またビタミンB12は睡眠・覚醒のリズムを整える。ハーブでは、精神や神経を鎮め、眠りを助けるバレリアンが役に立つ。
眠りと目覚めをコントロールするのは、脳の奥の松果体が分泌するメラトニンというホルモン。
中年以降になるとメラトニン分泌が不十分になり、それで不眠になる場合もある。サプリメントで補給できるが、40歳以下で常用すると免疫系に悪影響が出ることがあるので5HTP(5ヒドロキシトリプトファン)を活用しよう。
不眠症に効果があると思われる食品成分
不眠症に効果があると思われる健康成分には以下のようなものがあります。