冬虫夏草
冬虫夏草【概要】
冬虫夏草とは、コウモリガの幼虫に菌類(子嚢菌類と考えられている)が寄生し、養分を吸収して体内に菌核を充満させ、夏期に子実体(きのこの実の部分)を伸ばしたもの。
虫体をつけたまま採取して、陰干しにして利用する。中国では冬虫夏草を虫草とも呼び、日本にもクモタケ、セミタケ、カメムシタケなどと呼ばれるものがある。
これら日本の冬虫夏草はセミ、ハチなどはかの昆虫に寄生したものも含めて総称される場合もあるが、厳密に冬虫夏草といえば上記のコウモリガに寄生したものを指している。
冬虫夏草の原産はチベット高原など標高3000m以上の高原地帯。希少資源なので以前は十分に供給できず、高価なものだった。
しかし近年、菌糸培養が可能になり、高品位の冬虫夏草エキスを安定して供給できるようになった。
冬虫夏草の効能・効果
冬虫夏草は、鎮静作用、免疫機能の強化、滋養強壮、エネルギー代謝を高めるなど、さまざまな効能が中国より伝えられてきた。
日本でも、冬虫夏草エキスを飲みつづけることによって疲労物質である乳酸や、代謝産物であるピルビン酸の上昇が抑えられるという研究結果が発表されている。
また筋肉を動かすにはアデノシン三リン酸(ATP)が必要なのだが、冬虫夏草のエキスを取り続けることによって、肝臓に蓄えられるATPの量が増加するということがわかっている。
さらに運動能力だけでなく、脳にも酸素やブドウ糖の供給が増え、学習能力や集中力が増すという研究結果もある。
これは、冬虫夏草の成分の働きで、細胞の活動に必要な酸素が血液から組織へ効率よく運ばれるようになり、エネルギー生産の効率もよくなるからだと考えられる。
また冬虫夏草は心肺機能の強化、抗酸化作用、血糖値や高脂血症の改善にも効果があるとして、注目されている。
冬虫夏草の摂取方法
冬虫夏草の現物は大変高価なものです。品質によっても異なるが、1gあたり400~600円ともいわれる。
冬虫夏草のサプリメントには、粉末、錠剤などがあるが、いずれにしても100%含有というものはない。また、コウモリガの幼虫に寄生する冬虫夏草だけでなく、他種のものも販売されているようです。
冬虫夏草の1日の摂取量ははっきりと定められてはいないが、研究段階では、1日あたり冬虫夏草固形分含有量として100mg程度でも効果が期待できるようです。
冬虫夏草に含まれる健康成分
冬虫夏草に含まれる健康成分には以下のようなものがあります。
