アケビ
アケビ【概要】
- 健康茶など漢方の生薬として利用されている。
- 茎は腎臓に作用し、膀胱炎や生理不順等に効果的。
- 果実は胃痛や腰痛に効くとされる。
あけび(木通・通草)は本州、四国、九州、中国、朝鮮半島や中国に自生するアケビ科の落葉つる性植物です。春には薄紅色の小さな花をつけ、秋に楕円形で長さ5~8cmの実を結びます。
あけびの果実は熟すと縦に口を開けます。アケビと言う名は実が開くことに由来します。果実の中には黒い種が多数ならび、半透明の果肉に包まれています。
よく熟したあけびの果肉は甘味があり、生で食べることもできますし、実が開いていない果実は料理に使います。ミツバアケビのつるは丈夫なので椅子、寵、敷物などに利用されています。
アケビの主な成分と効能や効果
アケビの茎を輪切りにしたものが漢方の生薬である木通(もくつう)です。
茎にはトリテルペノイド、ヘデラグニン、オレアノール酸が含まれます。これらには抗炎症、利尿、抗潰瘍、脂質降下などの効能もあります。
漢方では腎臓に働き、膀胱炎や浮腫、湿疹、月経不順、母乳不足などに用います。民間療法では木通をキササゲといっしょに煎じて浮腫に用いたり、煎じた液で腫れ物(はれもの)ができている患部を洗うと効果があるとされています。
アケビの果実は八月札(はちがつさつ)または預知子(よちし)といい、乾燥して用います。
種子にはオレイン酸、リノレイン酸、パルミチンなどの脂肪油を約18%、数種のトリテルペノイドサポニンを含みます。漢方では胸脇部の痛みや胃痛、下腹部痛、月経痛、腰痛などに用います。
近年、中国では尿路結石や乳ガンへの投与、効果が研究されています。
東洋医学では木通には「湿熱の邪を下行して小便より出す」とか「九竅(人にある九つの穴のこと)、血脈、関節を通利する」効能があると説明しています。
アケビに含まれる健康成分
アケビに含まれる健康成分には以下のようなものがあります。