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B型肝炎に関する説明

B型肝炎

B型肝炎【概要】

  • B型肝炎とは肝臓のウイルス感染によって発病する急性肝炎のひとつ。
  • B型肝炎は症状も比較的軽く、一過性感染で治癒して場合が多い。
  • B型肝炎が持続感染になるとB型肝炎ウイルスの排除は不可能。

B型肝炎とは肝臓へのウイルス感染によって発病する急性肝炎のひとつです。現在(2014年3月)までのところ急性肝炎には「A型肝炎」「B型肝炎」「C型肝炎」「D型肝炎」「E型肝炎」「G型肝炎」「TT型肝炎」が見つかっています。

各急性肝炎の違いは肝炎ウイルスの違いですが、それによって感染経路や症状が異なります。

B型肝炎の原因・感染経路

B型肝炎の原因となるB型肝炎ウイルス(HBV)は血液や体液を通して感染します。B型肝炎の感染経路に次のようなケースがあります。

  • 母子感染
    ※出生時にB型肝炎の母親から感染します。
  • 注射針の使い回し
  • 消毒が不十分な医療器具を用いた医療行為
  • 性行為
  • 輸血
  • B型肝炎ウイルス保持者とのカミソリ、歯ブラシなどの共用
  • 刺青やピアッシング時における針の使い回し
  • etc.

B型肝炎は過去に集団予防接種における注射針の使い回しがあり、B型肝炎ウイルスが蔓延するという社会問題が起きています。現在では使い捨で針が一般化したために予防接種経由での感染は殆どありません。

同様に輸血に関しても現在では検査体制が確立されているために輸血経由でのB型肝炎ウイルスの感染も殆どありません。

B型肝炎の症状

B型肝炎はB型肝炎ウイルス(HBV)に感染後、治癒して免疫状態を獲得する一過性感染とウイルスを排除できず、肝臓に定着してしまう持続感染に分かれます。

B型肝炎ウイルスに感染すると1~3ヶ月間(長い時は半年程度)の潜伏期間を置いてB型肝炎が発病します。

B型肝炎が発病した際の症状は様々で、軽い場合は「少し調子が悪い」という程度で終わってしまうものもあります。B型肝炎の症状の特徴としては、右背中に鈍痛があり、さらに右背中を叩くと痛みがあるなどがあります。

重い場合は発熱、食欲低下、吐き気、全身倦怠など風邪に似た症状になります。これらの症状に合わせ「尿が茶褐色になる」「皮膚が黄色っぽくなる」「目の白い部分が黄色っぽくなる」といった症状がある場合はB型肝炎が重症化している可能性があるので、すぐ医師に診察してもらうことをオススメします。

B型肝炎は比較的症状が軽い肝炎ですが、稀に(約3%)「劇症肝炎」と呼ばれる重篤な肝炎に進展することがあります。劇症肝炎は生存率30%とも言われる危険な状態ですので注意が必要です。

B型肝炎は発病して2~3ヶ月で回復期に向かいます。殆どの人はそのまま治癒し、一過性感染で終わりますが、一部の人は持続感染となります。

持続感染では、B型肝炎が慢性肝炎となり、肝硬変、肝がんへ進行する危険性が高くなります。

B型肝炎の診断

B型肝炎は血液検査でB型肝炎ウイルスに感染しているか調べます。血液検査では「HBs抗原」という物質を調べます。HBs抗原が陽性となるとB型肝炎ウイルスに感染していると判断されます。

その後、HBc抗体やHBe抗原、HBe抗体などを調べてB型肝炎ウイルスの感染状態を調べます。

B型肝炎の治療

B型肝炎の治療は基本的に特別なことはせず臥床で安静にするというのが基本で、多くの場合入院治療となります。食欲不振などの症状の場合は点滴等が行われます。

B型肝炎が慢性肝炎に移行してしまった場合は、現在のところB型肝炎ウイルスを完全に排除することはできないので、肝炎の沈静化と肝硬変への進行を抑制することが目的となります。

現在、有効治療と考えられているのが注射薬であるインターフェロンと内服薬の抗ウイルス薬です。

抗ウイルス薬は効果的であるものの内服を止めると再発する可能性が非常に高いので服用し続ける必要があります。そのため35歳以下の患者に対してはインターフェロンが推められます。インターフェロンも効果的ですが副作用が強いことを認識しておく必要があります。

B型肝炎の予防

B型肝炎の予防方法には2種類あります。一つはB型肝炎ウイルスに対する免疫を作るB型肝炎ウイルスワクチンを接種することです。しかし、このワクチンは免疫を獲得するまでに半年程度必要な上、100%の保証がされているわけではありません。

もし早急にB型肝炎に対する免疫が必要な場合は、短期的(約3ヶ月)な効果しかありませんが「抗HBグロブリン製剤」の投与という方法があります。

B型肝炎に効果的な食事・栄養成分

B型肝炎に効果的な食事や栄養成分とは、まずは良質なたんぱく質です。たんぱく質を含む食品には牛乳、肉類、魚類、豆類などがあります。

しかし、B型肝炎の場合は脂肪摂取を減らした方がいいので、肉類、魚類よりも卵、牛乳、豆類が良いと考えられます。中でもコレステロールの心配が少ない豆類、大豆などは吸収も早くB型肝炎には効果的と言えます。

ビタミンの接種も重要です。ビタミンはバランス良く摂ることが大事ですが特にビタミンB群、ビタミンAが効果的と言えます。その他、ミネラル分や炭水化物も必要です。

B型肝炎に効果があると思われる食品成分

B型肝炎に効果があると思われる健康成分には以下のようなものがあります。

□B型肝炎に効果があると思われるたんぱく質を含む食品
スピルリナ / ソーセージ / ハム / いさき / 高野豆腐(凍り豆腐) / アルファルファ / 豚もも肉 / ・・・もっと見る
□B型肝炎に効果があると思われるラクトフェリンを含む食品
牛乳 / チーズ / ・・・もっと見る
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