にんにく
にんにく【概要】
にんにくは世界各地の料理に日常的によく使われている香味野菜である。
にんにくは古代エジプト人が労働力を補うために利用していたといわれ、日本でも「おおびる」の古名ですでに『源氏物語』に登場するなど、強壮剤として長い歴史をもつ。もちろん中国でもにんにくは漢方生薬のひとつとして数えられるほどだ。
にんにくの有効成分と効能・効果
にんにくの効能は、主にアリシン、ビタミンB1、スコルジニンの3つの成分にあると考えられている。
にんにく特有の匂いの正体は、このアリシンという物質によるもので、強力な殺菌・解毒作用や抗酸化作用があるので赤痢菌や寄生虫駆除、さらにコレラ菌やチフス菌などの強力な菌にまで有効であることがわかっている。
また、疲労回復に欠かせないのがビタミンB1。にんにくには、このビタミンB1も豊富に含まれているが、アリシンはビタミンB1の働きをサポートして、効力を高める役割も果たしている。
さらに近年、アメリカなどではにんにくがガンを予防する食品として高い評価を得ている。
にんにくの中でも匂いに関係しないのがスコルジニンという成分。末梢血管を拡張し、血液の流れをスムーズにすることで、血中の余分なコレステロールを排除する働きがある。
にんにくによるスタミナパワーの仕組み
にんにくにはもともとアリインという物質が含まれており、にんにくをおろしたり、刻んだりすると、にんにく中のアリイナーゼという分解酵素が働き、食欲をそそる特有の匂いとともにアリシンを生成する。
このアリシンやアリインをにんにくの特有成分「アリル化合物」と呼ぶ。このアリル化合物がビタミンB1と結合しやすく、ビタミンB1がアリチアミンという物質に変化して、より体内への吸収が高まり、疲労回復に役立つ。これがにんにくのスタミナ効果の中心と考えられている。
にんにくの食べ過ぎ・副作用
にんにくは食べすぎると腹痛や貧血の原因になる場合があるので、摂取量は生にんにくで1日1片、火を通すなら2~3片程度が目安です。また、子供は大人の半量以下にとどめよう。
にんにくの臭い
副作用という程ではありませんが、にんにくを食べて困るのがあの臭いです。
あの臭いはにんにくが体内で代謝されて発生するアリルメルカプタン、アリルメチルスルフィドという物質が原因です。これらは体内で代謝されないため息や体臭として臭いを放ちます。
臭いの持続時間はおよそ16時間以上とも言われ、翌日まで続くことが知られています。
アリルメチルスルフィドの消臭方法は科学的に難しいと言われているため、基本的にはにんにくの消化物を体外へ排出するしか臭いを消す方法は無いと言えますが、こちらのサイトにはいくつかのにんにくの臭いを消す方法が纏められていますので試す価値はあると思われます。
にんにくに含まれる健康成分
にんにくに含まれる健康成分には以下のようなものがあります。