にら(ニラ)
にら(ニラ)【概要】
にらはにんにくと同じユリ科でねぎの一種。中国から渡来し、「古事記」にも記載があります。
にらは別名「起陽草」 の名があるように古くからスタミナのつく野菜として扱われてきました。ビタミンA・ビタミンB群・ビタミンEが豊富で、特徴的なのは臭気成分のアリシンを含んでいることです。
にら(ニラ)の有効成分と効果・効能
にらが精のつく野菜といわれる理由は、にんにくにも含まれる、このアリシン (硫化アリル) という成分のためです。
アリシンは、糖質の代謝を促進するビタミンB1の腸内での吸収利用率を高めるほか、強い抗菌性、エネルギー代謝を高めて内臓を温め、各機能を活発にします。
したがって、スタミナをつけたいときににらは効果的です。ビタミンB1とたんぱく質を豊富に含む豚肉、レバー、うなぎの蒲焼きなどの料理の副菜として組むと、夏パテ防止にも威力大です。
また、にらにはビタミン類も豊富です。ビタミンAは1束でちょうど1日所要量分が、ビタミンCは約1/5、ビタミンEも約1/3をまかなえる優秀食品です。
この三者・ビタミンA&ビタミンC&ビタミンEのトリオはガンを撃退しアンチエイジングにもなります。
これらのにらに含まれる栄養分が総合的に働いて、冷え性改善、カゼ予防、健胃・腸、整腸作用、眼精疲労、疲労回復にも効果を発揮し、まさに「起陽草」 の名にふさわしく働きます。
にら(ニラ)の料理方法・調理ポイント
にらの薬効成分のアリシンは、揮発性でしかも水に溶ける性質なので、切ったり洗ったりの下ごしらえは、手早くすませましょう。
ポピュラーなのは”にらレバ妙め”ですが、カゼや腹痛時には、にら粥やにら雑炊を。おなかを温めながら症状をやわらげます。
にら(ニラ)と一緒に食べると効果的食材・栄養成分
にらは薬草並のさまざまな効能を持ちます。なかでもビタミンB1の吸収率を高めるアリシンが豊富。ビタミンB1を多く含む豚肉・ハム・たらこ・魚介類・大豆などと組み合わせるのがポイントです。
夏パテ、滋養強壮、集中力アップに効果的です。また、粘膜や皮膚を健やかに保つβ-カロテンの吸収を高めるために、油脂や抽脂を含む食品を一緒に使うことも大切。
冷え性には、豚肉や羊肉、どじょう、レバー、くるみなどを献立に入れましょう。
にらに、栄養のカプセル・卵とたらこを組み合わせると滋養強壮に抜群の効果があります。
にら(ニラ)の選び方と保存方法
にらは年中出回っていますが、冬から春にかけてのものは葉肉が薄くて柔らかく、夏のものは肉厚でやや固めです。
葉につやがあり、手でもってダラリと垂れない、はりのある、みずみずしいものを選びましょう。
新鮮なうちに使い切るのが一番。保存する場合は洗ったものを紙に包んで冷暗所におくか、ポリ袋に入れて野菜室に冷蔵。
にらは葉が折れてしまうと、ビタミンCなどの栄養素も損失してしまうのでとり扱いはていねいに。
にら(ニラ)に含まれる健康成分
にら(ニラ)に含まれる健康成分には以下のようなものがあります。