じゃがいも
じゃがいも【概要】
じゃがいもは栄養成分としては炭水化物(でんぷん)がほとんどで、そのほかカリウムと少量のビタミンB群・ビタミンCが含まれます。
じゃがいもは食べる量の割りには、エネルギーが少なく、低カロリー食とされますが、加工したポテトチップスなどは、むしろ”じゃがいもは脂質食品”といわれるほど高カロリーですから要注意です。
また、じゃがいもに含まれるカリウムには体内の塩分(ナトリウム)を調整する作用があり、とりすぎたナトリウムを排せつしますからじゃがいもは高血圧予防のためにもよい食品です。
じゃがいもに含まれる有効成分
じゃがいもに多く含まれている成分にオスモチンがあります。オスモチンは最近になってすばらしい効用が、いろいろと明らかにされています。そのひとつが、メタポリック・シンドロームのメカニズムに深い関わりを持つ、アデイポネクチンの受容体を活性化させることです。
アディポネクチンは内臓脂肪の細胞から分泌される物質で、細胞が巨大化すると分泌量が減ってきます。すると、糖代謝異常、脂質異常、高血圧が起こり、メタポリック・シンドロームが進行していきます。
ところが、じゃがいもなどの食物によってオスモチンを摂取すると、それがアディポネクチン受容体に結合して、アディポネタチンの作用を活性化させ、メタポリック・シンドロームの進行を抑え、かつ改善することができます。
さらにオスモチンがすばらしいのは、すでに肥満していてアディポネクチンの分泌量が増えない人や、体質的にアディポネクチンを増やすことができない人でも、アデイポネクチンにとって代わり、同様に働いてくれるところです。まさに、肥満している人にとって、メタポリック・シンドロームを食い止めてくれる〝救世王″というわけです。
オスモチンは、植物に含まれるファイトケミカルの一種です。植物が外敵から身を守るために作られる成分なので、外皮の近くに多いと考えられています。
じゃがいものなかでも、春先に出まわる新じゃがは皮が薄いので、よく洗って皮ごと調理して食べるため、オスモチンを効率よく摂取するのに最適です。
じゃがいもは、オスモチンのほかにも、カリウム、食物繊維、ビタミンCなど、体に有効な成分をいろいろ含んでいます。カリウムと食物繊維には、体内の余分なナトリウムの排出を促す働きがあるため、高血圧の予防・改善に効果があります。さらに、食物繊維は、便の排出を促して便秘を予防したり、血糖コントロールやLDLコレステロール値の低下にも効果を発揮して、高血糖や動脈硬化を予防します。
加えて、ビタミンCには抗酸化力があるので、LDLコレステロールの酸化を防いで動脈硬化を予防します。じゃがいもに含まれるビタミンCは加熱しても壊れにくいため、加熱料理でも有効に働きます。
ただし、フライドポテトなどの揚げ物は、高脂肪・高カロリーになるので、あまりおすすめできません。なお、調理の際はじゃがいもの芽は必ず取って使いましょう。
じゃがいもの調理方法
新しいじゃがいもはよく洗って、皮つきのまま調理して食べると栄養がよく取れます。お好みの野菜と合わせてサラダなどにするのも美味しく食べられます。
じゃがいもに含まれる健康成分
じゃがいもに含まれる健康成分には以下のようなものがあります。