マンゴー
マンゴー【概要】
マンゴーは北インドおよびマレー半島が原産地とされています。現在のマンゴーの主産地はインド、パキスタン、メキシコ、フィリピンである。マンゴーはインドで約4000年前から栽培され、宗教的な聖木とされています。マンゴーの樹高は10~20mに達するものも多くあります。
マンゴーはアレキサンダー大王の遠征軍によりヨーロッパに紹介され、16世紀にペルシア湾へ、17世紀に西アフリカへ、18世紀にはアメリカ大陸に導入されました。わが国へマンゴーは明治初期に紹介され、現在、沖縄、南西諸島、九州南部にて露地または施設栽培が行われています。マンゴーの名称はインドのタミール語やジャワのスンダ語に由来していると言われ、〔果実の王女〕と称されています。
[マンゴーの品種]
マンゴーの品種はきわめて多く200~500種あるとされます。
マンゴーの主産地の主要品種は次の通りです。
インドではアルフォンソ、フィリピンではカラバオ、インドネシアではアルマニス、台湾では香様仔(シャンヤンツァイ)、西インド諸島ではジャリー、米国ではヘイデン、ケント、アーウィン、ブラジルではエクストレマ、南アメリカではゼーバーが知られています。日本のマンゴーはアーウィンが導入され栽培されています。
[マンゴーの特性]
マンゴーの収穫は果皮が濃緑色からわずかに黄化し始めたころがよく、完熟果は日もちが悪く輸送できないためやや早めに収穫します。マンゴーを追熟させるには15℃以上の温度が必要で22~28℃が最適であり、約2週間はかかります。マンゴーは低温で2~4週間貯蔵できますが追熟後の日もちが悪くなります。尚、4℃以下になるとマンゴーに低音障害が出てきます。
マンゴーの果実は勾玉状をした丸形、倒卵形、長楕円形でやや扁平、大きさは栽培品種によって異なります。マンゴーの果皮色は黄色、帯紅色、帯紫色などがあります。マンゴーの果肉食は黄色、黄白色でやわらかくテレピン臭がありますが多汁質の果肉を生食します。果肉に繊維質の少ないものがマンゴーの優良品種とされています。マンゴーの成分をみるとマンゴーの品種、熟度、産地などによりかなりの変異がみらます。マンゴーはウルシ科の果実なので果皮にはフェノール性成分が含まれ、漆にかぶれる人は注意が必要です。
[マンゴーの利用]
マンゴーは一般的に生食され、上手に食べるには扁平な果実を3枚におろし両側の果肉をスプーンですくって食べます。マンゴーの加工としては果肉を缶詰、乾燥食品、冷凍、ジュースとして利用されています。マンゴーの未熟果は塩水漬け、ピクルスなどにも利用されます。
マンゴーに含まれる健康成分
マンゴーに含まれる健康成分には以下のようなものがあります。