不整脈
不整脈【概要】
- 不整脈とは心臓の動きが不規則になる状態のこと。
- 不整脈は多くの場合心配はいらないが、深刻な場合もあるので検査は必要。
- 不整脈の治療は技術が進み、殆どの場合治すことができると言われる。
不整脈とは規則正しく動いているはずの心臓が速くなったり遅くなったり、または間隔が乱れる症状のことです。
不整脈にはいくつかの種類と原因があり、あまり心配の無いものから生命の危険を伴うものまであります。不整脈は手首の脈をさわってみるとわかります。また心電図をとることで不整脈の詳細を知ることができます。
尚、不整脈は健全な状態でも起こります。例えば、運動をしたり、興奮したり、不安になったり、深呼吸をしたりすると不整脈が起こります。当然、これらの不整脈は特に心配いりません。
しかし、注意すべき不整脈もあります。それは極端に心拍数が少なかったり、突然、異常な不整脈が起こる場合です。これらの場合は深刻な状態になっている可能性があるので、早めに病院で検査してもらうことをお勧めします。
不整脈の症状
不整脈の症状にはいくつか種類がありますが、いずれも心臓の収縮リズムが不規則になるものです。不整脈には3つのタイプがあります。心臓の動きが遅くなる「徐脈」、心臓の動きが早くなる「頻脈」、通常のタイミン以外で心臓が動く「期外収縮」の3つです。多少の不整脈であれば自覚症状は殆どありませんが、ひどくなると次のような症状がでます。
●徐脈(心臓の動きが遅くなる場合)
- 息切れ
- めまい
- ふらつき
- 意識が遠くなる
- だるい
- 失神
●頻脈(心臓の動きが早くなる場合)/期外収縮
- 動悸
- 胸がドキドキする
- 吐き気
- 胸の痛み
- 胸が締め付けられる
- 冷や汗
注意すべき不整脈の症状
上記の症状の中でも以下のようなものは深刻な状態になっている可能性があるので、早めに医師に相談することをお勧めします。
- 突然、意識が無くなる。理由もなくふらついたり、失神する。
- 突然、動悸が始まり、息苦しくなったり冷や汗をかいたりする。
- 脈拍が1分間に40回以下になり、息切れやめまいがする。
これらの症状がある場合は、深刻な心臓病の可能性があると考えられ、心停止や脳卒中を引き起こす可能性もあるので注意が必要です。
不整脈の原因
通常、心臓は規則正しく動いています。これは心臓が自動的に動く力を持っており、さらに一定の心臓収縮のペースを作り出す機能があるからです。この心臓が規則正しく動かなくなることが不整脈の直接の原因です。
不整脈の原因として、一番多くあげられるのが「老化」です。歳を取ると毎日1、2回は不整脈が起こるのは珍しくありません。心臓は1日約10万回収縮を繰り返していると言われます。この内、1、2回不整脈があったとしても不思議ではありません。
その他に多いのは、ストレスや疲労、睡眠不足などで、薬の服用が不整脈の原因になることもあります。これらの原因は殆どの場合、心配いりません。
注意すべきは不整脈が心臓病等に起因している場合です。この場合、不整脈の原因と考えられる病気としては、冠動脈硬化症、心臓弁障害、心不全、その他先天性の心臓疾患です。
また、甲状腺や肺の異常も不整脈の原因になる場合があります。
不整脈の治療
不整脈の治療はかなり進歩しており、殆どの不整脈を治すことができると言われています。
心臓の動きが遅くなる「徐脈」の不整脈に対しては主にペースメーカー治療が行われます。ペースメーカーは機械を体内に入れる手術となりますが、最近では技術が発達して局部麻酔で済ます比較的簡単なものになっています。
心臓の動きが早くなる「頻脈」の不整脈に対しては、まず投薬治療が行われます。カテーテルアブレーション治療というのも一般的に行われています。これは頻脈の原因となっている心臓のほんの極一部を焼灼することで頻脈を発生させなくするものです。カテーテルアブレーション治療も比較的簡単な施術で心臓機能にも影響を与えません。
その他、重度の頻脈の患者には致命的な不整脈に備えてICD(植込み型除細動器)が使われる場合もあります。ICDとは致命的な不整脈になった場合、心臓に電気ショックを与え正常な動きに戻すものです。
尚、上記のような治療が必要な重症の不整脈は別として、最近の不整脈の治療は薬を極力使わず生活指導で不整脈を改善するという傾向があります。これは不整脈の症状より、治療のための薬剤の副作用の方が健康を害する可能性が高い為と言われています。
不整脈に効果があると思われる食品成分
不整脈に効果があると思われる健康成分には以下のようなものがあります。