カンパチ(かんぱち)
カンパチ(かんぱち)【概要】
カンパチ(かんぱち)はブリの仲間で、成長するにつれて呼び名が変わる出世魚です。カンパチ(かんぱち)には眼を通る暗色の斜帯があり、これを上からみると「八」の字にみえることから間八(カンパチ)と呼ばれるようになりました。カンパチ(かんぱち)は漁獲量が少ない高級魚で、市場に出回っているもののほとんどが、天然ものではなく養殖したものです。
カンパチ(かんぱち)は漁獲量が少なく高級魚とされます。カンパチ(かんぱち)の稚魚はモジャコと呼ばれ、流れ藻についたモジャコ捕って育てる養殖も盛んです。カンパチ(かんぱち)の幼魚期はシオ、ショコ、成魚期はカンパチ(かんぱち)と呼ばれます。
カンパチ(かんぱち)の全長は約1.5m前後、体重は約50kgにもなり、ブリの仲間では大きく成長します。小~中型のカンパチ(かんぱち)が最も美味。大型のカンパチ(かんぱち)は脂がのり過ぎて味が落ちるため、照り焼きにして食べると良いです。
カンパチ(かんぱち)にはナイアシンを多く含み、糖質や脂質の代謝を促して皮膚や粘膜を丈夫に保ちます。またカンパチ(かんぱち)には血色素のヘモグロビンの主成分となる鉄も含まれ、貧血や冷え性の予防・改善に役立ちます。
[カンパチ(かんぱち)の種類と仲間]
●ブリ
ブリは全長約1mで日本近海、朝鮮半島付近やカムチャッカ半島周辺に分布しています。ブリは養殖が盛んで、市場に出回っているものの8割は養殖ものです。
●ヒラマサ
ヒラマサは全長約1mで本州近海や朝鮮半島に分布している魚です。ヒラマサは春から夏にかけてが旬です。
●ツムブリ
ツムブリは全長約1mで世界中の暖海に分布している魚です。ツムブリの体型はブリに似ており、色彩はより鮮やかです。
●ヒレナガカンパチ
ヒレナガカンパチは全長約1mで世界中の暖海域に広く分布していますが、日本での漁獲量は多くありません。
[カンパチ(かんぱち)の選び方のポイント]
旬の夏の時期のカンパチ(かんぱち)や、えらが鮮やかな赤色をしているものが良いです。体表にぬめりがあって、つやのあるカンパチ(かんぱち)が良いとされます。
[カンパチ(かんぱち)の主な栄養素(可食部100g当たり/生)]
・たんぱく質・・・21g
・脂質・・・4.2g
・鉄・・・0.6mg
・ビタミンD・・・4μg
・ナイアシン・・・8mg
エネルギー:129kcal(100g当たり)
[カンパチ(かんぱち)の主な生理機能成分(推定機能)]
●IPA(EPA)(血栓防止)
IPA(EPA)は不飽和脂肪酸で血栓抑制などの効果が期待できます。IPA(EPA)は血液の流動性を高め、動脈硬化、高血圧を予防すると言われます。またIPA(EPA)はアトピー性皮膚炎、ぜんそくなどのアレルギー症状を緩和・改善、ガンを予防などの効果が期待されます。IPA(EPA)の抗血栓作用やコレステロール値低下作用はDHAより強いとされます。
●DHA(脳神経細胞機能の維持)
DHAは不飽和脂肪酸でα-リノレン酸からIPAを介して生成されます。DHAは脳細胞を発達・活性化させ、記憶力、学習能力を向上させる働きがあります。またDHAにはコレステロール値の低下、アトピー性皮膚炎などのアレルギー症状を緩和・改善、ガンを予防などの効果も期待されています。
カンパチ(かんぱち)に含まれる健康成分
カンパチ(かんぱち)に含まれる健康成分には以下のようなものがあります。