ガングリオシド
ガングリオシド【概要】
- ガングリオシドは糖質の一種で神経に深く関わる成分。
- ガングリオシドは母乳に含まれ、乳児の成長過程で重要な働きをする。
- ガングリオシドはガン(癌)に対する効果が注目されている。
ガングリオシドとは糖脂質の一種で、人間の生理現象に深く関わっている成分です。ガングリオシドは糖脂質の中でも最も複雑な構造とされており、種類としても40以上確認されています。
ガングリオシドの糖脂質はシアル(ノイラミン)酸を含むスフィン糖脂質といわれるもので、脳や神経細胞に多く含まれる物質です。
ガングリオシドは母乳に含まれることでよく知られていますが、乳児の脳の発達、記憶の形成を始めとし、細胞の増殖、分化、免疫等、成長過程で極めて重要な働きをすると考えられています。
ガングリオシドの効果・効能
ガングリオシドには様々な効果・効能があると考えられていますが、主に神経の成長、修復に作用すると言われています。その為、脳機能の活性化や記憶力の向上、集中力向上などに効果・効能を及ぼすとされています。
これは乳児期にもっとも顕著であり、乳幼児の脳機能形成に重要な働きを担っています。逆に老化などでガングリオシドが減少すると、アルツハイマーや認知症などのリスクが高まると考えられています。
またガングリオシドはホルモンや成長因子、免疫力強化などにも作用を及ぼすと考えられています。更に、近年ではガン(癌)に対する有効性が注目され、研究が続けられているとのことです。
母乳に含まれるガングリオシド
母乳に含まれているガングリオシドの大部分はGD3とGM3という種類ですが、授乳期間とともに規則的に変化するということが発見されています。
分析によれば、授乳開始時期にはGD3が100%を占めていたのが、しだいにGD3は減ってGM3がふえていき、60日目にはGM3が100%になるということです。
また、この変化は母乳でははっきりしていますが、牛乳にはみられません。授乳開始時期から60日間というと赤ちゃんが急速に成長発達する時期です。発達の時期によってガングリオシド成分の比率が変わることがどのような作用によるものなのか、今後の解明が待たれます。
ガングリオシドの効果があると思われるもの
ガングリオシドには以下のような効果・効能が期待できます。
■ガングリオシドが含まれる食品例
ガングリオシドが含まれる食品には以下のようなものがあります。