フコキサンチン
フコキサンチン【概要】
- フコキサンチンは海藻類に含まれるカロテノイドの一種。
- フコキサンチンは抗ガン(癌)作用で注目されている。
- フコキサンチンは肥満や糖尿病などメタボリック・シンドロームに効果的。
フコキサンチンはひじきやワカメ、昆布などの海藻類に含まれるカロテノイドのひとつです。フコキサンチンは抗ガン作用で注目を集めている成分で、現在でも様々な研究機関で研究が進められています。
フコキサンチンは海藻類の中でも褐藻に多く含まれています。褐藻とはワカメや昆布など褐色をした藻類で、褐藻におけるカロテノイドの大部分がフコキサンチンです。褐藻を食べるかき(牡蠣)やほや(ホヤ)などの貝類にもフコキサンチンは多く含まれています。
フコキサンチンの効果・効能
フコキサンチンの効果・効能として最も注目されているのは抗ガン(癌)作用です。マウスの十二指腸発ガン実験において、フコキサンチンの経口投与による平均腸腫瘍数の明らかな減少が確認され、また、皮膚発ガン実験でもフコキサンチンの塗布で腫瘍発生が抑制されたと報告されています。
人の神経芽細胞腫の増殖効果を調べる実験でも、増殖の停止や増殖速度の低下が確認されています。これらの結果から、フコキサンチンは殺細胞効果ではなく、細胞を静止させる強力な効果を持つとされます。
その他、フコキサンチンには肥満を抑制する作用があるとされています。ラットやマウスを使った研究では、フコキサンチンが脂肪燃焼を促進し、余分なエネルギーを消費したとの報告があります。
また、フコキサンチンは糖尿病への効果も期待されています。ある研究ではフコキサンチンが糖の代謝を促進すると同時に、血糖値を高めると言われるアディポサイトカイン(アディポカイン)の分泌を抑制する働きがあるとされています。
これら肥満や糖尿病等の効果性から、フコキサンチンはメタボリック・シンドロームに効果的と考えられています。
さらにフコキサンチンは他のカロテノイド同様、抗酸化作用がありますので動脈硬化や脳卒中などの血管系の病気やアンチエイジングなどにも効果が期待できるとされています。
フコキサンチンの副作用・注意点
フコキサンチンの副作用等の情報を見つけることはできませんでした。ただし、健康食品などでフコキサンチンを摂る場合は、その製品の含有量や濃度に注意する必要がありそうです。
既述の効果性を報告しているフコキサンチンの研究ではいずれも高濃度のフコキサンチンを使用しています。市場に流通しているフコキサンチン配合製品は低濃度のものも多いようです。低濃度のフコキサンチンに関しては殆ど効果が期待できないという見解のようですので、含有量や濃度を確認するようにしましょう。
フコキサンチンの効果があると思われるもの
フコキサンチンには以下のような効果・効能が期待できます。
■フコキサンチンが含まれる食品例
フコキサンチンが含まれる食品には以下のようなものがあります。