しじみ(蜆)
しじみ(蜆)【概要】
しじみ(蜆)は日本人にとって大変身近な民間療法として定着している。中国の古典や江戸時代の文献にも「黄痘」の治療薬として使われていたという記述が残されており、その効能は歴史的に知られていた。
しじみ(蜆)に含まれる成分と効能・効果
現在では「二日酔いの朝、しじみ(蜆)の味噌汁を飲むと楽になる」と言われるように、二日酔いに効果的であることでよく知られている。
これはしじみ(蜆)に肝臓に効果がある成分が含まれているためである。
しじみ(蜆)に含まれ、肝機能に働く主な成分はアドノシン、タウリン、メチオニン、シスチンという物質で、腸内で脂肪を分解するときに必要な、胆汁の流れをスムーズにする役割がある。
胆汁の通り道、胆管が詰まると胆汁が血液中に流れ出し、いわゆる黄垣が現れる仕組みだ。
役割分担は、アドノシンが胆汁の分泌を促進し、強肝アミノ酸のタウリン、メチオニン、シスチンがサポートして胆管の滞りを除き、弱った肝臓を強化するようになっている。
また、胆汁の分泌を促して胆石を押し流すなどの効用もあると考えられている。
さらに、しじみ(蜆)にはビタミンB群も豊富に含まれ、なかでもビタミンB12には造血作用や血液循環をよくする働きがあり、貧血や脳神経(記憶力や集中力の向上)に有効とされている。
しじみ(蜆)には胆汁の分泌に関わる成分のほかにも、肝臓によい物質がもうひとつある。
それはイノシトールというビタミン様物質で、肝臓に脂肪が定着するのを防ぐといわれている。
これらの働きによって、しじみ(蜆)はより肝機能の低下を防ぐ役割を果たすのだ。
しじみ(蜆)の健康的な食べ方
しじみ(蜆)を調理するときは、ビタミンB12などの成分は水溶性のため、有効成分が煮汁に流れだしてしまう。そのため、しじみ(蜆)汁は身を食べるより、その煮汁を飲んだほうが有効なことも覚えておこう。
また、しじみ(蜆)にも土用しじみ(蜆)、寒しじみ(蜆)といった旬があり、真夏や真冬には味もよくなるとともに栄養価も高くなるので、旬のしじみ(蜆)はより効果的に働く。
しじみ(蜆)に含まれる健康成分
しじみ(蜆)に含まれる健康成分には以下のようなものがあります。
