小麦粉
小麦粉【概要】
- 小麦粉には強力粉、中力粉、薄力粉などの種類がある。
- 小麦の栄養が豊富なのは製粉の際、除去される"ふすま"にある。
- 小麦粉の薬効を期待する場合は全粒粉を使う。
小麦はおよそ一万年以上昔にはもう栽培がはじめられた人類最初の作物で、世界で最もせんさん量の多い穀物のひとつです。
アジアでは主食に米を食べる地域が多いのですが、全世界的にはパンを主食にする国々が多く、全世界の耕作地の4分の1は小麦が占めているといいます。小麦の原産地はペルシャで、日本には、中国、朝鮮を経て4~5世紀に渡来しました。
小麦はそのままでは、しょうゆ、みそなどの原料として使われますが、ほとんどは製粉されて、小麦粉としてパン、うどん、パスタ、ケーキの材料として使われます。日本では小麦粉のことをうどん粉、メリケン粉などと呼ぶこともあります。
また小麦粉はたんぱく質の含まれる量によって「強力粉」「中力粉」「薄力粉」に分けられます。
市販されている小麦粉はたんぱく質含有率12%以上のものは強力粉としてパンなどに、たんぱく質含有率9%くらいのものは中力粉と呼ばれ、パスタやうどんの材料に、たんぱく質8・5%以下のものは薄力粉でケーキやクッキー、天ぷらのころもなどにされます。
小麦粉の栄養成分と効能・効果
小麦粉は糖質が主成分ですが、たんぱく質、カルシウムは米より豊富です。ビタミンB1・ビタミンB2・ビタミンEも含み、体力回復、イライラ防止の効果があります。小麦粉を常食していると、内臓、とくに胃腸を丈夫にします。また小麦粉は下痢をしやすい人にも向く穀物です。
小麦を製粉する際に、除かれてしまう胚芽や皮の部分を、"ふすま"と呼びます。以前はふすまは主に飼料に使われてきまたが、最近では、このふすまに鉄、亜鉛、鋼、などのミネラルや、食物繊維がたくさん含まれていることがわかり、便秘解消や大腸ガン予防に役立つ栄養補助食品として脚光を浴びています。
また、胚芽や皮がついたままの粒全体をそのままひいた、全粒粉も出回るようになっています。小麦粉の薬効を期待する場合はこの全粒粉を使ってください。
小麦粉の主な栄養素(薄力粉:100g中含有量)
たんぱく質 8.0g
食物繊維 2.5g
マンガン 0.5mg
鋼 0.09g
ビタミンB1 0.13g
パントテン酸 0.53mg
※カロリー 100gあたり368kcal
小麦粉の調理のポイント
小麦粉は全粒粉、強力粉、中力粉、薄力粉、(無漂白粉)などさまざまなものがありますが、種類の差は粘り。前述したように目的に合わせて使います。どんな調理に使う場合も1~2度ふるってから使います。
小麦粉の選び方と保存
新鮮な小麦粉を求めるには、商品の回転の速い店で購入するようにしましょう。全粒粉は胚芽に含まれる油脂やビタミンEが酸化し、劣化しやすいため、冷蔵庫または冷凍庫で保存してください。なおプラスチックの容器は湿気がこもりやすいので、解凍後は紙袋に入れて保存をしましょう。
小麦粉の効果的な組み合わせ
精神不安、ノイローゼを改善させるには、小麦粉とゆり根やなつめと組み合わせるとよいでしょう。大腸ガン予防には、ごぼう、さつま芋など食物繊姓が豊富な食べ物と小麦粉を合わせてください。
小麦粉に含まれる健康成分
小麦粉に含まれる健康成分には以下のようなものがあります。