海松子(かいしょうし)
海松子(かいしょうし)【概要】
- 海松子とは朝鮮五葉松の種子のこと。
- 食用の「松の実」とは海松子のこと。
- 滋養強壮や便秘に効果的と言われる。
海松子(かいしょうし)とは朝鮮半島や中国東北省、まれに日本本州北部に自生する常緑樹で朝鮮五葉松(チョウセンゴヨウマツ)の種子です。
日本では「海松子」より「松の実」という名前で呼ばれることが一般的です。
海松子は漢方の生薬としても扱われており、その場合は松の実ではなく「海松子」もしくは「松子仁」と呼ばれます。
日本で食用にされるのは松は殆どこの朝鮮五葉松のものだけで、大半を中国や韓国からの輸入に頼っています。日本で一般的に見られる松毯よりはかなり大きく、長楕円形で長さは15cm、大形の種子を内に持っています。
種子は倒卵形、長さは1.5~2cmです。表面は褐色で薄い種皮を被むっています。多少甘味があります。
海松子は仙人が不老長寿のため、常食としていたといわれているだけにカロリーも高く、その他、たんぱく質や脂質、ビタミン、ミネラルなど栄養素も多く含んでいます。
海松子は中国料理、韓国料理の食材としても知られており、韓国ではお酒を飲む前に海松子入りのお粥を食べる風習があるといわれています。海松子に含まれる脂肪で胃壁を保護し、悪酔いを防ぐためと言われています。
カイショウシの主な成分
カイショウシの主な成分は脂質とたんぱく質です。
成分の70%以上を占めると言う脂質はオレイン酸、リノレイン、パルミチンなど良質の脂肪油です。タンパク質は15%弱含まれているとされ、その内容もアルギニン、ヒスチジン、チロジン、グルタミン酸など多様なアミノ酸が含まれています。
また、ビタミンやミネラルも多く含むと言われ、特にビタミンB1の含有量は木の実類の中ではトップクラスです。
カイショウシの主な効能・効果
海松子は漢方や民間療法に使われていることからも、効果や効能は昔から認識されています。具体的に認識されている効能や効果は次の通りです。
滋養強壮
咳止め
頭痛緩和
健胃
便秘
十二指腸虫の駆除
マツの葉にもすぐれた効果があります。ホワイトリカーに漬け薬用酒にして飲みます。不眠、健胃、高血圧に効果的です。
海松子の選び方と食べ方
海松子はよくふとっていて、身がしっかりし、表面に油分が浮き出て黒ずんでいないもので、淡い褐色で透明感のあるものが良質のモノです。
塩味のつけてある海松子は、そのまま食べられます。中国料理の食材として売られているものは、低温の油で油通しをし、妙めものやお粥などに用いるとよいでしょう。
海松子(かいしょうし)に含まれる健康成分
海松子(かいしょうし)に含まれる健康成分には以下のようなものがあります。