ナトリウム
ナトリウム【概要】
ナトリウムは必須栄養素のミネラルです。ナトリウムは主に食塩として摂取します。ナトリウムは体内にナトリウム塩として体重の約0・15%存在し、水分とともに細胞外液のコントロールや神経の刺激伝達に関与しています。
ナトリウムの主な作用としては、「細胞の浸透圧維持」「筋肉の弛緩」「胃酸の分泌促進」などがあります。日本人はナトリウムをとり過ぎの傾向があり、高血圧を引き起こす最大の原因ともなっています。
ナトリウムの摂取量
日本人の食塩摂聖里は1日平均12~139程度とされています。厚生労働省が定める摂取基準(成人)は男性10g未満、女性8g未満ですが、高血圧予防の観点からみると7~8gがのぞましい数値です。
ナトリウムの過剰摂取
過剰にナトリウムを摂取すると細胞内にナトリウムが増えてしまいます。このとき水分もいっしょに入るので、細胞は水ぶくれ状態になります。このナトリウムの過剰摂取のメカニズムにより手足がむくみがちになることがあります。
ナトリウムと高血圧
ナトリウムの過剰摂取により膨張した細胞によって血管が狭くなると、血管壁にかかる圧力が上がります。さらにナトリウムは血管を収縮させる作用もあり、これが高血圧の原因となります。
また、ナトリウムの過剰摂取は胃がんになる可能性も高くします。
ナトリウムをとり過ぎないための食塩の選び方
精製塩は純度が高く、ナトリウムと塩素でほぼ成り立っていますが、精製度の低い自然塩はカリウムなどのミネラルが豊富に含まれています。そして、カリウムは、ナトリウムを排泄させて高血圧を予防する働きがあります。そのため精製度の低い自然塩が見直されています。
また、白砂糖の成分もほとんどがショ糖ですが、精製度の低い黒糖にはカリウムやカルシウム、マグネシウム、リン、鉄などが含まれています。同じ調味料でも精製度の低いほうが
栄養素がバランスよく含まれています。
ナトリウムをとり過ぎないための食材の工夫
食塩をとりすぎないコツとしては、塩分量が多い味噌や醤油(しょうゆ)以外の調味料をなるべく使うことです。基本的には”だし”をしっかりとることです。うまみが出るので少量の塩分を加えるだけで、味わいを楽しむことができます。
その他、酢やレモンの酸味で味にしまりを出したり。かつおぶしや昆布、ゴマで風味をつけるのもおすすめです。また、スパイスやハーブ、香味野菜といった刺激のある調味料で、味に変化をつけるのも効果的です。
固形コンソメは塩分が高いので少なめにしましょう。
ナトリウムの効果があると思われるもの
ナトリウムには以下のような効果・効能が期待できます。
■ナトリウムが含まれる食品例
ナトリウムが含まれる食品には以下のようなものがあります。