アルギン酸
アルギン酸【概要】
- アルギン酸とは昆布などの海藻類に含まれる食物繊維の一種。
- アルギン酸のコレステロール抑制作用は特定保健用食品として認められている。
- アルギン酸は高血圧にも効果的。
アルギン酸は昆布やワカメ、ひじき、もずくなどの褐藻類に含まれる食物繊維の一種です。昆布やワカメのヌルヌルした粘性はアルギン酸が関係しています。
アルギン酸にはアルギン酸ナトリウム、アルギン酸カリウム、アルギン酸アンモニウム、アルギン酸カルシウムなどいくつか種類がありますが、一般的にアルギン酸と言うとアルギン酸ナトリウムのことを指します。
アルギン酸は食品分野から医療・工業分野まで広く活用される成分です。食品分野ではインスタントラーメンやパンの生地などに加える増粘剤や乳成分の安定剤、人工イクラの原料などに利用されています。
医療分野では歯科材料や手術糸、止血剤などに使われ、工業分野では糊やコーティング剤として活用されています。
また、アルギン酸にはコレステロール低下などで特定保健用食品に認定されている健康食品もあります。
アルギン酸の効果・効能
アルギン酸のもっとも知られている効果・効能は高血圧予防・改善です。海藻類を食べると血圧が下がると言われますが、それはこのアルギン酸が大きく関係しています。
高血圧の要因として体内のナトリウム増加がありますが、アルギン酸はこのナトリウムを排出する作用があります。
アルギン酸は食品中ではカリウムなどのミネラルと結びついていますが、胃の中では胃酸の影響でカリウムと分離し、小腸でナトリウムと結びついて排出されます。
さらに、胃でアルギン酸から離れたカリウムは、腸から吸収されて血液中のナトリウムを追い出す役割をします。この2つの作用からアルギン酸は血圧を下げると言われています。
またアルギン酸はコレステロールの吸収を抑制する効果・効能もあり、特定保健用食品にもなっています。
一般に食品に含まれるアルギン酸はアルギン酸カリウムという水溶性食物繊維です。水溶性食物繊維はコレステロールを包み外に排出する作用があります。コレステロールを抑制する作用からアルギン酸には動脈硬化予防、胆石予防などの効果が期待できます。
その他、アルギン酸は食物繊維の作用として腸内環境を整え、便秘改善などにも効果的と考えられます。
アルギン酸の効果があると思われるもの
アルギン酸には以下のような効果・効能が期待できます。
■アルギン酸が含まれる食品例
アルギン酸が含まれる食品には以下のようなものがあります。