バター
バター【概要】
バターは生乳や牛乳から分離させた脂肪分(クリーム)を攪拌し、塩分を加えて練り固めたものです。バターは主に乳脂肪分80%以上、水分17%以下(乳等省令)とされている食物です。バターが口溶け、芳香がよいのは、融点が低いことや微量な香気成分が複数含まれているためとされます。
バターは紀元前2000年頃にインドのヒンズー教徒が宗教儀式に用いられていました。バターは『旧約聖書』にも登場しますが、ヨーロッパで広く食用として使われるようになったのは、バター製造に機械が導入された19世紀末になってからと意外にも新しいのです。
バターには発酵バターと非発酵バターがありますが、日本では非発酵バターが主流です。発酵バターはクリームを発酵させて作るもので、香りや風味がよく、ヨーロッパでは日常的に使われています。栄養的にバターはビタミンAを豊富に含むので、皮膚や粘膜を保護し、抵抗力を高めるほか、視力の低下を防止する効果があります。その他バターには細胞の老化を防ぐビタミンEや止血作用のあるビタミンKを含んでいます。
バターの選び方のポイント
明るい淡黄色で斑点や斑紋のないバターがよいです。包丁でバターを切ったときに、切り口がなめらかで水滴がでないものが良質です。
バターの保存方法
バターは空気に触れたり高温下では品質が劣化するので、バターの包み紙ごとラップに包むなどして冷蔵庫で保存し、なるべく早めに使い切るようにするのが良いです。
バターの種類と仲間
●発酵バター
クリームを乳酸発酵させてからバターにしたものです。独特の風味とコクがあるバターです。
●無塩バター
塩を加えていないバターで主に製菓用などに適します。非発酵・発酵それぞれで有塩・無塩のものが作られている。発酵バターで無塩のものは品質が劣化しやすいので、日本での生産量は多くありません。
●マカーン
水牛の乳を発酵させてから作るインドのバター。マカーンを加熱、ろ過したものはギーと呼ばれます。
バターの主な栄養素
・カルシウム・・・15㎎
・ビタミンA・・・500μg
・ビタミンD・・・1μg
・ビタミンE・・・1.5mg
・ビタミンK・・・17μg
エネルギー:745kcal(100g当たり)
※可食部100g当たり/有塩バター
バターの期待される効果・効能
バターに含まれる健康成分
バターに含まれる健康成分には以下のようなものがあります。