さば(鯖)
さば(鯖)【概要】
さば(鯖)は全長約50cm、中1尾は約600gの魚です。さば(鯖)の体色は青灰色で、腹部は銀白色をしているまさば(真鯖)と、同様の体色で、腹部にごまをまいたような黒い斑点のあるごまさば(胡麻鯖)があります。形はまさば(真鯖)がやや平たく、ごまさば(胡麻鯖)は円筒形をしています。まさば(真鯖)は日本各地の沿岸のほか、朝鮮半島、アフリカ、ハワイ、カリフォルニアの沿岸に広く分布しています。ごまさば(胡麻鯖)は本州の中部地方以南に多く、朝鮮半島沿岸、東シナ海などに見られます。まさば(真鯖)、ごまさば(胡麻鯖)どちらも旬は秋です。
さば(鯖)典型的な赤身の魚で、たんぱく質のほか、脂質、脂溶性ビタミン、不飽和脂肪酸を豊富に含んでいます。鉄、ビタミンB2も多いです。さば(鯖)の脂肪の含有量は、秋から冬にかけて最大となります。『さば(鯖)の生き腐れ』ということばがあるように、さば(鯖)は傷みやすい魚です。これはさば(鯖)を水からあげるとすぐに死に、自己消化が早いため、細菌が付着しやすいからです。
さば(鯖)の調理法に関して、さば(鯖)は脂質が多いので味はややくどいが調理の範囲は幅広い。塩さば1切れは約50~60gです。さば(鯖)は焼き物、煮物、揚げ物などに向きます。さば(鯖)はいたみやすいので処理は手早くし、貯蔵温度も低めにします。またさば(鯖)は生食には向きませんが、しめさば、昆布じめ、さばずしなど、酢を用いた料理にすると安全に食べられます。さばのみそ煮にすると、魚臭さがみそで消されて、味もよく合います。生姜じょうゆで下味をつけたさば(鯖)の竜田揚げも臭みを消す調理法です。
さば(鯖)を原料にした加工品には、静岡の黒はんぺんがあります。さば(鯖)の黒はんぺんは味はよいものの、あまり日もちはしません。さば(鯖)は保存がきかないため、練り製品の原料にされることは少ないです。
その他、さば(鯖)の調理法としては以下のようなものがあります。
[ 塩さば ]
さば(鯖)を背開きにして内臓を抜き、塩蔵したものは青切りと呼ばれ、主にさばずしやしめさばに加工されます。さば(鯖)を開いて塩をふるか塩水につけたのち、短時間乾燥させた塩干しは干物として焼いて食べます。
[ しめさば ]
新鮮なさば(鯖)を3枚におろし、塩をたっぷりとふって水分を出してから酢でしめたもの。刺身のようにしょうがじょうゆで食べたり、酢のものやさば(鯖)寿司に利用します。
[ さば節 ]
さば節はカツオ節よりやや簡略な製造工程で加工されたもので、削り節の原料となります。ややくせがあるが、濃厚なだしがとれます。
[ 缶詰 ]
さば(鯖)の缶詰は水煮、みそ煮、トマト漬け、油漬けなどがあります。
さば(鯖)に含まれる健康成分
さば(鯖)に含まれる健康成分には以下のようなものがあります。