鮭(さけ・しゃけ)
鮭(さけ・しゃけ)【概要】
鮭の中でも日本海でとれる鮭は白鮭で、全長は約90cm。背部は青灰色、腹部は銀白色をしており、産卵期の雌には赤紫色の斑紋(はんもん)が現れます。白鮭の雄はこの時期に両あごがのびて曲がるので、鼻曲がりと呼ばれます。
鮭科の魚は淡水で生まれ、海洋で育ち、産卵のために生まれた川に帰る本能をもちます。鮭の旬は産卵期の秋から冬にかけてで、北海道、東北の一部では秋味と呼ばれます。
鮭は白鮭1切れで70~80g 塩鮭1切れで40~60gです。
鮭は白鮭の他、以下の種類があります。
[ 銀鮭 ]
銀鮭の全長は70~100cmで、20kgくらいです。銀鮭は北海道以北からアラスカまで分布しています。銀鮭の産卵期は10月で、日本の河川にはほとんど上がってきません。近年はチリ南部のフィヨルドで養殖された銀鮭が輸入されています。銀鮭の腹部は銀白色で、背部が青く、淡い黒点が多数見られます。銀鮭の肉はうすいピンク色です。
[ 大西洋鮭 ]
大西洋鮭は別名ノルウェーサーモンとも言います。大西洋鮭は北欧から冷凍品、または養殖ものが輸入されています。
[ 紅鮭 ]
紅鮭は全長が約50~70cmで、15~20kgくらいです。紅鮭は肉が鮮紅色であることが特徴です。これは筋肉中に含まれるカロチノイド系の赤色色素アスタキサンチンによるもので白鮭の2倍である。オードブルに食されるスモークサーモンは、三枚おろしにした紅鮭を短時間くん乾処理してつくられます。
[ ますの鮭 ]
ますの鮭は別名キングサーモンとも言います。ますの鮭は鮭類の中で最も大きく体長1.5mぐらいあります。ますの鮭は北海道からオホーツク海、アラスカに分布します。ますの鮭は背側や背びれ、尾びれに黒い点が散在しているのが特徴です。ますの鮭はステーキのほか、くん製も美味です。
鮭は加熱しても肉の赤色がそのまま保たれるのが特徴で、赤身の魚に含まれる筋肉色素や血色素は微量しか含みません。そのため成分特性はむしろ白身の魚に似ていますが白身の魚よりは脂質が多く、脂溶性ビタミンも赤身の魚に近い量を含んでいます。特にビタミンDの含有量が多い傾向があります。
鮭の料理としては鮭の塩焼き、鮭の照り焼き、鮭のかす漬け焼きなどの焼き物、みそ味の石なべなどに向きます。西洋料理ではフライ、ムニエルなどに鮭が料理されます。鮭は生臭みが少ないので、冷たい料理にも合います。
鮭料理は以下のような代表的なものがあります。
[ 鮭の荒巻き ]
鮭の重量の10~20%の塩で処理されたもので、市販の甘塩鮭や中塩鮭がこれに相当します。
[ 鮭の塩ざけ ]
鮭の重量の25~30%の塩で処理したものをいいますが、厳密な規定ではありません。
[ イクラ ]
鮭や鱒の成熟した卵巣をバラバラにして塩蔵したものです。イクラの製法は、白鮭、紅鮭、銀鮭、からふとますなどの卵を魚体から取り出し薄い食塩水で洗って塩漬けにします。このとき真水に触れると卵膜がかたくなるので注意を要します。卵膜のやわらかいものが良質です。成熟が進みすぎているものも固くなります。イクラは塩が薄いので賞味期間は短いです。イクラは無機質、ビタミン類を多く含みます。
[ すじこ ]
筋子とは鮭の卵巣の塩蔵品。カルシウム、鉄、ビタミン類を多く含みます。
[ めふん ]
めふんとは白鮭の雄の腎臓でつくった塩辛です。
[ 鮭の氷頭なます ]
鮭の頭の軟骨を薄く切り三杯酢にしたものです。
[ 鮭の水煮缶詰 ]
白鮭を骨ごと筒切りにしたものが原料です。骨までやわらかくカルシウムのよい供給源になります。
鮭(さけ・しゃけ)に含まれる健康成分
鮭(さけ・しゃけ)に含まれる健康成分には以下のようなものがあります。