コンフリー
コンフリー【概要】
- コンフリーはヒレハリソウとも呼ばれ古くから薬草として用いられてきた。
- コンフリーは豊富な栄養素を含む健康食品としてブームとなった。
- コンフリーは毒性を含むことが分かり、現在では食品の販売が禁止されている。
コンフリー(Comfrey) とはヨーロッパ・西アジア原産の植物で、古くから薬草として用いられてきた植物です。「コンフリー」とはヨーロッパの呼び名で、日本では「ヒレハリソウ」もしくは「ロシアムラサキグサ」、学名では「シンフィツム」と呼ばれています。
近年、コンフリーは健康食品としてブームになりました。これはコンフリーを野菜として常食しているロシアのコーカサス地方の人がおしなべて長寿であることに着目し、その効用を明らかにした学者が「奇跡の草」と称し、世界に広めたのがきっかけでした。
しかしその後、コンフリーには毒性があることが分かり、厚生労働省は2004年にコンフリーを含む食品の販売を禁止しています。(後述参照)
コンフリーの栄養成分と効能・効果
コンフリーは緑の葉っぱを持つ葉緑素食品の一つです。春から秋にかけてコンフリーの若葉には、ビタミンA(β-カロテン)、ビタミンB群(ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンB12)、ビタミンC、ビタミンE、カルシウム、鉄など、多彩なビタミン、ミネラルが含まれています。
なかでも、コンフリーには悪性貧血に有効なビタミンB12が、植物では例外的に豊富に含まれているところが特徴といえます。
また、コンフリーの葉の細かい毛状の部分には、葉緑素(クロロフィル)の一成分である有機ゲルマニウムもたっぷり含まれています。有機ゲルマニウムは、酸素を体内にくまなく送り届けるために欠かせない元素で、肺ガン、胃潰瘍、心筋療塞、脳卒中、小児喘息、てんかんなどの改善効果が期待できます。
コンフリーの料理方法
現在、食品としてのコンフリーを入手することは難しいですが、コンフリーを調理する場合は茹でて和え物にしたり、天ぷらや炒めものにしたりします。またコンフリーを青汁として飲む場合もありますが、コンフリーはクセがあるので、飲みやすくするためにははちみつ(蜂蜜)などを入れるとよいです。
コンフリーの副作用・注意点・危険性
コンフリーには毒性のあるピロリジンアルカロイドという成分が含まれており、これがVOD(肝静脈閉塞性疾患)や肝硬変など主に肝障害を引き起こす事例が報告されており、また発ガン性も示唆されています。
症例は主に海外の事例で、日本での報告は無く、厚生労働省の発表においても毒性と症状の関連性は完全に明確にはなっていません。基本的には危険性が高いという判断のものコンフリー食品の販売を禁止したようです。
ピロリジンアルカロイドは基本的にコンフリーの根に含まれており、葉にはその10分の1程度しか含まれていないため葉を食べる分には、それほど危険性は無いという考え方もあります。
実際、食品としての販売は禁止されていますが野草として入手することは可能で、栽培している人もいるようです。
食べようと思えば食べられるコンフリーですが、幼児や妊婦、授乳中の人は絶対に避けましょう。
コンフリーに含まれる健康成分
コンフリーに含まれる健康成分には以下のようなものがあります。