のり(海苔)
のり(海苔)【概要】
のり(海苔)とは、日本周辺に約30種類見られるウシケノリ科アマノリ属を指します。のり(海苔)の独特の旨味はアミノ酸によるものです。のり(海苔)にはビタミンC・Eをはじめビタミン類を多く含み、β-カロテンをとくに多く含め、皮膚や粘膜を丈夫にして病気への抵抗力を高めるほか、ガン予防効果が期待されます。
のり(海苔)には発育促進に不可欠なヨウ素、胎児の正常な発育に欠かすことができない葉酸も豊富です。さらにのり(海苔)には体の調子を整えるカリウムやマグネシウム、貧血を防止する鉄分などのミネラルや食物繊維も多く、しかも低エネルギーです。のり(海苔)は日々の健康、まら生活習慣病の予防のためにも積極的に食卓に加えたい食品の1つです。
のり(海苔)は歴史的にみると飛鳥時代の『大宝律令』に記録が残っており、当時から食用にしていたことがわかっています。江戸時代、のり(海苔)の一種であるアサクサノリが全国に流通し、養殖技術も広まっていきました。近年、アマノリは有明海や瀬戸内海などの主産地での不作が問題になっています。
[のり(海苔)の種類と仲間]
●アマノリ
ウシケノリ科アマノリ属。養殖種の多くを占めるスサビノリや、岩に繁茂するためイワノリとも呼ばれるマルバアマノリなど。江戸初期から干しノリの呼び名として有名なアサクサノリもこの一種ですが、今では天然のアマノリはごくわずかしか見られません。
●アオノリ
アオサ科アオノリ属。磯の香りが強く世界中に広く分布するウスバアオノリや四国の四万十川や吉野川のものが有名なスジアオノリなどがあります。
●アオサ
アオサ科アオサ属。アオノリの代用にされます。アナアオサが最も一般的な種。初春の若葉を食べます。
●カワノリ
カワノリ科カワノリ属。栃木県以南の太平洋側の河川の上流に分布。多摩川産、相模川産など。
[のり(海苔)の選び方のポイント]
のり(海苔)は厚みがあり、光沢のあるものを選ぶのが良いです。のり(海苔)の品質によって値段はさまざまですが、安くてものり(海苔)のところどころに穴が開いて透けたようなものは避けたほうがよいです。
[のり(海苔)の保存方法]
のり(海苔)は乾燥した冷暗所で密閉容器に入れて保存しましょう。完全にしけてしまったのり(海苔)でも佃煮にできるので、捨ててしまわずに利用しましょう。
[のり(海苔)の主な栄養素(可食部100g当たり/アマノリ・干しノリ]
・カリウム・・・3100㎎
・マグネシウム・・・340mg
・鉄・・・10.7mg
・βカロテン・・・4300μg(レチノール当量7200μg)
・葉酸・・・1200μg
エネルギー:173kcal(100g当たり)
[のり(海苔)の主な生理機能成分(推定機能)]
●ヨウ素(代謝調節ホルモン原料)
体内代謝を促進する甲状腺ホルモンであるチロキシンの材料となるミネラル。発育促進、心身の健康に不可欠です。
●IPA(EPA)(血栓防止)
不飽和脂肪酸。血栓形成を抑え、血液流動性を高めます。動脈硬化、高血圧を予防。アトピー性皮膚炎、ぜんそくなどのアレルギー症状を緩和・改善。ガンを抑制。抗血栓作用やコレステロール値低下作用はDHAより強いとされます。
[のり(海苔)の期待される効果・効能]
ガン抑制 貧血改善 血栓防止 動脈硬化予防 皮膚・粘膜の保護 細胞老化防止 高血圧予防
のり(海苔)に含まれる健康成分
のり(海苔)に含まれる健康成分には以下のようなものがあります。
