マグロ(鮪)
マグロ(鮪)【概要】
マグロ(鮪)とはマグロ(鮪)類の総称です。世界全体で水揚げされるマグロ(鮪)の約55%を日本人が食べています。
マグロ(鮪)は太平洋、大西洋、インド洋の温帯および熱帯の海域に分布しています。マグロ(鮪)は群れをなして大回遊する魚です。
江戸時代まではマグロ(鮪)を下魚(げざかな)として扱っていました。昭和初期まではマグロ(鮪)のトロより赤身が好まれており、現代人の好みとはだいぶ異なっていたようです。
マグロ(鮪)の中でも最も美味とされる代表種のクロマグロ(鮪)は、全長3m以上、体重は500kgに達します。マグロ(鮪)は部位ごとに呼び名があり、栄養成分が異なる。背から体側部にかけてが赤身、腹側が中トロ、最も脂ののった腹の部分が大トロ、三枚に下ろしたときに背骨に残っている身がナカオチです。
マグロ(鮪)を栄養成分的側面でみると冬の大トロは脂質が40%にもなり、高エネルギーですが、体を健やかに保つ不飽和脂肪酸のIPA・DHAが豊富です。赤身のたんぱく質は25%と魚肉の中で最も多いです。細胞老化を防止するセレンも豊富に含んでいます。
[マグロ(鮪)の選び方のポイント]
切り身は筋目が縦に平行に入っているか、斜めに入っているもの。大トロや中トロはピンク色のもの。赤身はしっとりして色が鮮やかなものを選ぶと良いです。
[マグロ(鮪)の種類と仲間]
●クロマグロ(鮪)
全長約3m。マグロ(鮪)の代表格です。北半球の温帯、熱帯海域に分布。日本近海ものは減少、輸入ものが多い。
●ミナミマグロ(鮪)
全長約2m。名前の通り南半球の温帯海域に分布するマグロ(鮪)です。
●メバチ
全長約2m。世界の温暖海域に分布。目が大きいのが特徴です。マグロ(鮪)類のなかで漁獲量が最も多い。
●ビンナガ
全長約1m。温帯海域に生息する小型種です。
●キハダ
成長とともに第2背びれや尻びれが伸長し、黄金色になることからこの名がつきました。
[マグロ(鮪)の主な生理機能成分(推定機能)]
●IPA(EPA)(血栓防止)
不飽和脂肪酸。血栓の形成を抑え、血液の流動性を高め、動脈硬化、高血圧を予防。アレルギー症状を緩和●改善。ガンを予防。抗血栓作用やコレステロール値低下作用はDHAより強いとされます。
●DHA(脳神経細胞機能の維持)
不飽和脂肪酸。α-リノレン酸からIPAを介して生成。脳細胞を発達・活性化させ、記憶力、学習能力を向上。コレステロール値を低下。アトピー性皮膚炎などのアレルギー症状を緩和・改善。ガンを予防。
●イノシン酸(代謝機能促進)
動物性食品に含まれる核酸系旨味成分。細胞生成に不可欠の物質です。
[マグロ(鮪)の主な栄養素(可食部100g当たり/クロマグロ(鮪)・赤身・生]
・たんぱく質・・・26.4g(アミノ酸スコア100)
・脂質・・・1.4g
・鉄・・・1.1mg
・ビタミンD・・・5μg
・ビタミンB1・・・0.1mg
エネルギー:125kcal(100g当たり)
[マグロ(鮪)の期待される効果・効能]
貧血防止 動脈硬化予防 脳機能維持改善 貧血改善 アレルギー抑制 ガン抑制
マグロ(鮪)に含まれる健康成分
マグロ(鮪)に含まれる健康成分には以下のようなものがあります。