ギンコライド
ギンコライド【概要】
- ギンコライドはイチョウの葉に含まれる成分。
- ギンコライドの血液サラサラ作用により様々な効果が期待できる。
- イチョウ葉はギンコライドとフラボノイドの相乗効果が期待できる。
ギンコライドはイチョウ葉に含まれる香り成分の一種です。ギンコライドにはギンコライドA、ギンコライドB、ギンコライドC、ギンコライドJ、ギンコライドMの5種類があり、それぞれに効能がありますが、共通するのは血液サラサラ効果です。
ギンコライドを含むイチョウは昔から様々な効能を持つ植物として知られています。イチョウ葉やイチョウの実である銀杏(ぎんなん)は咳止めや下痢止めなどの民間薬として用いられてきました。
現在、ドイツやフランスなどヨーロッパでは、動脈硬化、肩こり、冷え性、血行障害やアルツハイマー、認知症などの治療薬として広く使われています。
ただ、日本では有効成分の働きが明らかになっていないため、薬品として販売できず健康食品や入浴剤、薄毛・ハゲに対する育毛剤の原料に使われているのが現状です。
ギンコライドの効果・効能
イチョウの葉にはフラボノイド、カテキンなど20種類以上の成分が含まれており、血行促進、脳機能の活性化、活性酸素の除去など様々な効能があります。ギンコライドはフラボノイドと並び、イチョウ葉における効能の中心的な成分で、主に血液サラサラ効果に作用しています。
ギンコライド(特にギンコライドB)には血小板活性化因子(PAF)が血管の組織に取りつくのを阻止する働きがあるとされています。
血小板活性化因子(PAF)は血管に炎症を起こし、活性酸素の発生、血栓の形成・気管支収縮・脳循環系の機能障害などの要因とされています。ギンコライドがこれらを抑制することにより、アトビー性皮膚炎、花粉症、気管支喘息などのアレルギーを軽減する効果があるとされています。
またギンコライドには血管拡張作用があります。特に末梢血菅の拡張や血液粘度の抑制、更には脳組織内のブドウ糖濃度を高めて有害な乳酸の濃度を下げる作用があり、動脈硬化、血行障害、認知症などに効果的と考えられています。また同様の作用からギンコライドには冷え性や肩こりの改善、記憶力向上や集中力向上などの効果・効能も期待されています。
尚、既述の通りギンコライドには活性酸素の発生を抑制する効果がありますが、一方、イチョウ葉に含まれるフラボノイドは活性酸素を除去する効果があります。活性酸素を撃退する抗酸化作用は様々な症状の改善やアンチエイジングに有効とされますが、抗酸化作用を期待する場合はギンコライドとフラボノイドの相乗効果が期待できるイチョウ葉エキスを利用した方が効果的と考えられます。
ギンコライドの副作用・注意点
ギンコライドは適切な範囲であれば安全性が示唆されています。妊娠中、授乳中の安全性については充分なデータがありませので避けた方がよさそうです。
また危険性を示唆する報告はありませんが、理論的には出血傾向が強まることから、他の薬剤との併用や手術の可能性がある方は必ず医師に相談しましょう。
またイチョウ葉やギンナンにはにはアレルギーを引き起こす可能性のあるギンコール酸が含まれています。イチョウ葉やギンナンでギンコライドを摂取する場合は必ず、ギンコール酸が除去されているか確認しましょう。
ギンコライドの効果があると思われるもの
ギンコライドには以下のような効果・効能が期待できます。
■ギンコライドが含まれる食品例
ギンコライドが含まれる食品には以下のようなものがあります。