薄毛(はげ)
薄毛(はげ)【概要】
先天性の薄毛(ハゲ)は遺伝が大きな要因を占めますが、それ以外薄毛(ハゲ)はストレスと栄養不足によるところが多くの原因となっています。以降は後者に関する記述となります。尚、抜け毛や白髪も同様の原因と考えられています。
●薄毛(ハゲ)を改善するポイント
○新陳代謝をよくし、血行を促進させることが大切。
○ストレス解消を心がlナる。
○たんばく質やビタミンB群をしっかり補給する。
薄毛(ハゲ)の主な原因
髪の毛の寿命は約5年で、その間伸び続け、移行期と休止期を経た後、抜け落ちます。そしてその後、再び同じ毛穴から髪が生えてくるという一連のサイクルがあります。このサイクルが順調に続いている場合、自然に抜け落ちる髪の平均は1日に約60~80本程度で、この範囲内の脱毛は特に問題はありません。
薄毛(ハゲ)や抜け毛とは、このサイクルの途中で髪が抜けてしまうものです。抜け毛で多いのが「円形脱毛症」です。なんらかの原因で毛根が破壊され、毛が抜けます。その名前のとおり、円形に抜け落ちるのが特徴です。
毛根が破壊される原因としては、ストレスやホルモン分泌の乱れ、自律神経失調、自己免疫などが挙げられていますが、決定的なものはありません。”ふけ”といっしょに髪が抜けるのは、「ひこう性脱毛症」です。中年の男性に多く、抜け毛を心配するあまり、洗髪を十分に行わず、不潔になって毛が抜けるのです。
また、男性には「若年性脱毛症」、いわゆる若はげがあります。遺伝的な要因が強いため、治療は難しいといえます。
全体的に抜け毛が多くなるのは、「脱毛症」です。円形脱毛症のように部分的ではなく、全体がうす毛の状態になります。原因は、ストレスや過労、貧血、ホルモンの病気など、全身の健康状態の低下によります。男女関係なく見られますが、特に女性では過激なダイエットによるものが多いようです。
■白髪の主な原因
白髪は、髪の毛のメラニン色素が欠乏することが原因です。生まれつきのこともありますが、ほとんどは加齢によるもので、心配はいりません。
若白髪といわれ、10代後半~20歳代の比較的若いときから白髪になる場合は、遺伝的な要因によるものです。まれに、短期間のうちに急激に白髪になることがありますが、これは毛幹内に過剰に空気が入り込むためで、強いストレスや恐怖、驚愕などが原因です。
また、頭皮に白斑(自なまず)ができると、その部分のメラニン色素が抜け落ちてしまうため、その部分に生える毛も白くなります。白斑を放置すると、白髪もふえるので、早期の白斑治療が必要です。
【Q】
急に白髪になった場合、元に戻すことはできますか?
【A】
強いストレスなどが原因で急激にふえた白髪は、その後の手入れが大事です。髪が生えかわるまでは白髪は消えませんが、頭皮のケアをすることによって、ある程度まで元に戻すことは可能です。
良質のたんばく質、パントテン酸やビオチンなどのビタミンB群を十分に補給し、頭皮の血行を促すマッサージを行います。ストレスをためないこともポイントです。時間はかかりますが、こうしたケアを続けることで、次に生える髪を健康な状態に戻します。
■薄毛(ハゲ)を食べて治す
○髪の健康を保つ、ビタミンB群をしっかりとる。
○抜け毛を減らすためには、各栄養素をバランスよく食べる。
○髪の成分に近いアミノ酸を含む、良質のたんばく質をとる。
○-日3食きちんととる。
髪に近い成分のたんばく質を十分にとる
髪の毛の主成分は、たんばく質です。特に、無理なダイエットなどで食事制限をし、髪がやせたり、抜け毛が増えた人は、たんばく質が不足していることを示しています。たんばく質のなかでも、必須アミノ酸と呼ばれる、体内では合成できないメチオニンやシスチンといったたんばく質が重要です。
薄毛(ハゲ)の予防にはこれらのアミノ酸を多く含む、良質のたんばく源を食事で十分に補ってください。肉類や卵、魚類などの動物性食品からとることが大事です。
髪の健康を保つためにはビタミンB群が不可欠
ビタミンB2には、毛根の細胞を活性化する働きがあります。ビタミンB6は、髪の発育促進に必要です。ビタミンB2が多く含まれるのはレバーやうなぎ、どじょう、かれい、ぶりなどの魚類、牛乳やヨーグルトなどです。また、納豆やアーモンドにも多く含まれています。ビタミンB6は、かつおやまぐろ、いわしやさばなどの魚類、レバーに多く含まれています。
薄毛(ハゲ)の予防のためにはビタミンB2やビタミンB6以外のビタミンB群も積極的にとりましょう。パントテン酸は、薄毛(ハゲ)や抜け毛、白髪の促進原因となるストレスに対抗するビタミンです。最近、トリートメント剤の成分でよく耳にする「誘導体パンテノール」は体内でパントテン酸にかわる成分で、髪を丈夫にするはたらきが認められています。
ビオチンは、たんばく質の代謝を促進して、細胞の増殖を促すはたらきがあります。薄毛(ハゲ)の為にたんばく質をとるときには、ぜひとも一緒にとりましょう。
パントテン酸はレバーや鶏ささみに多く含まれています。ビオチンもレバーをはじめ、まいわし、かれい、さけ、オートミール、落花生などに多く含まれています。
バランスよく食べることで健康状態をよくする
髪の毛に起こる異常は、髪だけに問題があるからではありません。疲労がたまっていたり、貧血があったり、全身の健康状態が抜け毛や白髪というかたちになって反映されることが多いのです。
ですから薄毛(ハゲ)の予防には髪に必要な栄養成分はもちろんですが、偏りのない栄養バランスのとれた食事を心がけることが必要です。新陳代謝が活発化し、血行が促進され、全身の健康状態が改善されると、髪の健康状態もアップします。
薄毛(ハゲ)を日常生活で予防する
シャンプーはしっかり洗い流し、マッサージを
頭皮は、新陳代謝による脂汚れやふけなどが出るため、不潔になりやすい状態にあります。
こうした汚れが毛穴をふさぐと、血行が悪くなる原因にもなります。頭皮を清潔に保つには、毎日のシャンプーが大事です。ただし、すすぎが十分でなく、シャンプーが残っていると、汚れているのと同じ状態になります。頭皮にシャンプーが残らないように、すすぎを十分に行ってください。
頭皮の血行促進も重要です。血行が促されると、髪に必要な栄養分が血液によって供給されます。ブラッシングや頭皮をマッサージして、頭皮の血行を改善しましょう。頭皮を傷つけないように、丁寧に行ってください。
頭皮をマッサージする時は、両手すべての指を使い、頭皮をつまむようにマッサージします。新陳代謝や血行がよくなり、抜け毛が減り薄毛(ハゲ)対策となります。
「薄毛(ハゲ)」についてさらに詳しい情報を知りたい方はこちらをご覧ください。
⇒「薄毛」研究ノート
薄毛(はげ)に効果があると思われる食品成分
薄毛(はげ)に効果があると思われる健康成分には以下のようなものがあります。