たこ(蛸)
たこ(蛸)【概要】
- タコ(たこ・蛸)は8本の足を持つ頭足類の軟体動物。
- タコ(たこ・蛸)には良質のたんぱく質が豊富。
- タコ(たこ・蛸)にはタウリンが豊富に含まれている。
タコ(たこ・蛸)とは頭足類の軟体動物で、8本の足(触腕)があることで知られています。タコの種類は多く、200種類以上もあると言われます。主なものに「マダコ」「イイダコ」「ミズダコ」「テナガダコ」「ヤナギダコ」などがあり、日本で一般的に"タコ"というと「マダコ」のことを指します。
タコの種類ではありませんが、"明石たこ"と言われる明石のタコは味が良いことで知られています。
尚、タコは、日本とイタリア・ギリシャ・スペイン以外は食用としません。日本では弥生時代の遺跡からタコ壷が見つかっていますから、日本人とタコのおつき合いは古くからあるとされます。
タコ(たこ・蛸)の栄養成分と効能・効果
タコに含まれるたんぱく質は100g中16.4gで、イカとほぼ同じくらい含まれ、良質なたんぱくと言われます。
このタコに含まれるたんぱく質には硫黄を含むアミノ酸(含硫アミノ酸)が少ないのですが、米には含硫アミノ酸が豊富ですから、古くから日本人が米とともにタコを食してきたのは体験的な知恵なのかもしれません。
タコに含まれるビタミン類は、ビタミンE、ビタミンB12、ナイアシンを多く含んでいます。ビタミンB2も普通の魚の2~5倍含みます。ビタミンB2の効能は、脂質・糖質の代謝を促進し、また、粘膜、皮膚・髪の毛・爪を健やかに保つことです。ビタミンB2が不足すると、口角に炎症を起こしたり、皮膚炎、疲れ目などの影響を及ぼします。
尚、ビタミンは長時間の加熱で半減しますので、ビタミンの効果・効能を期待する場合は刺し身で食しましょう。
タコの特筆する栄養素はタウリンです。タウリンは魚介に多い成分で、高血圧が原因となる血管障害(脳卒中、心臓病など)を防ぐほか、肝機能を高めて解毒作用を強化します。またコレステロールが原因となる胆石症をはじめとして各症状を防ぎます。
さらにタウリンは視力低下、神経系機能の改善にも有効です。タウリンがたっぷり含まれているのはタコの魅力のひとつです。
その他、タコには味覚障害を防ぎ、血行促進などに有効な亜鉛も多く含まれています。
タコ(たこ・蛸)に期待される効能
タコ(たこ・蛸)の主な栄養素
たんぱく質 16.4g
ビタミンE 1.6mg
ビタミンB2 0.09mg
ナイアシン 2.2mg
ビタミンB12 1.3ug
カリウム 260mg
マグネシウム 55mg
銅 0.3mg
アラキドン酸 21mg
ドコサヘキサエン酸(DHA) 68mg
アルギニン 1100mg
アスパラギン酸 1400mg
※タコ(マダコ)100g含有中
※カロリー 100gあたり76kcal
タコ(たこ・蛸)の調理のポイント
タコは刺身が美味しいですが、一般的には茹でます。大根おろしをたっぷり入れた湯で20~30分ゆで、さめるまでそのままおくと柔らかくゆで上がります。
タコ(たこ・蛸)の選び方と保存
タコの旬は晩春から初秋にかけてです。近海物のタコは吸盤の中も外も一様に小豆色をしていますが、輸入物は吸盤の中が白いので区別できます。
新鮮なタコはソバカスのような斑点があり、弾力があって吸盤が吸いつくようなものを選びましょう。ゆでたタコは、表面に粘りが出ているようなものは不可です。
タコの保存は、柔らかくゆでてさまし、ラップに包んで冷蔵します。
たこ(蛸)に含まれる健康成分
たこ(蛸)に含まれる健康成分には以下のようなものがあります。
