米油(こめ油)
米油(こめ油)【概要】
- 米油(こめ油)とは玄米を精製するときに出る糠から油を抽出した植物油。
- 米油(こめ油)には植物ステロールとγ-オリザノールを多く含む。
- 米油(こめ油)は「抗酸化作用」「コレステロールを下げる」効果が期待できる。
米油(こめ油)とは米からつくる油で玄米を精製するときに出る糠から油を抽出した植物油のことです。米油は製品によって「米糠油」「玄米油」や「こめ精製油」「こめサラダ油」などと言われることがあります。
米油は原料がいわゆる「米ぬか」ですので、玄米の栄養成分が濃縮されています。また揚げ物などがカラッと美味しく揚がるのが特長で、高級料亭などで利用されています。ポテトチップスを揚げているのもこの米油です。
また調理している人の「油酔い」が少ないと言われています。これは米油に含まれるγ-オリザノールやビタミンEが加熱安定性を高めているためと考えられています。
そして米油の最大の特長は食物油の中で唯一日本国産の原料だけで賄えていることです。一方、米油は他の油と比べて若干価格が高めの傾向があります。
米油(こめ油)の効能・効果・栄養成分
米油に含まれる成分でもっとも特長的なのは植物ステロールを多く含むことです。植物ステロールは悪玉コレステロール(LDLコレステロール)を下げる効果があり、米油はその効果が植物油の中で最も高いと言われています。
米油はコレステロールを下げる効能があることから、高血圧や動脈硬化、脳卒中、さらに肥満予防などに効果的とされます。また米油に紅花油を混ぜることでさらにコレステロールを下げる効果が高まると言われています
米油に含まれる成分で次に特長的なのはγ-オリザノールというポリフェノールの一種を含むことです。γ-オリザノールは医薬品や化粧品などにも利用されている成分です。
γ-オリザノールには主に「コレステロールを下げる」「自律神経を整える」「抗酸化作用」といった効能があり、医薬品としては、更年期障害の緩和、抑うつや高脂血症の改善などに利用されてきました。化粧品としては、肌荒れや乾燥肌の改善、美白などに利用されています。
更に米油にはビタミンEが豊富に含まれています。そのため米油はオリーブオイルよりも酸化されにくいとされる強力な抗酸化作用をもっており、活性酸素による様々な弊害から体を守ってくれます。
米油に含まれるビタミンEはビタミンEの中でも性ホルモンの合成に必要なα・γ型トコフェロールの多いのが特徴です。
米油の脂質成分としては、不飽和脂肪酸のオレイン酸、リノール酸、パルミチン酸が多く含まれています。リノール酸もコレステロールを下げる成分です。
米油(こめ油)の使い方・料理方法
米油は基本的には他の植物油と同様に使うことができます。特に揚げ物は美味しくできるのでオススメです。
高血圧などを予防するためにコレステロールを下げる効果を期待する場合は、紅花油を3割ほど混ぜるとよいとされます。
米油(こめ油)の副作用・危険性・注意点
米油の副作用は特に報告されていません。
注意点としては米油ほかの植物油に比べ中性脂肪分が多く含まれています。米油はコレステロールを下げる効果が期待できますが、摂り過ぎると逆に中性脂肪が増える可能性がありますので注意が必要です。
米油(こめ油)に含まれる健康成分
米油(こめ油)に含まれる健康成分には以下のようなものがあります。