ホタテ(帆立)
ホタテ(帆立)【概要】
- ホタテ(帆立)は高タンパクで低カロリー。
- ホタテ(帆立)はタウリン・鉄・ビタミンB2・亜鉛が豊富。
- ホタテ(帆立)は緑黄色野菜と一緒に食べると効果が増す。
ホタテ(帆立)はイタヤガイ科の二枚貝で、大きな貝柱が特長の貝類です。
ホタテ(帆立)は、昔、殻を帆のように立てて海上を進むと信じられていたところから「帆立」という名前がついたと言われます。しかし、これは俗説です。
実際は強く殻を開閉して殻のすき間から海水を噴射し、ジェット推進によって一度に1~2mも海中を移動するのです。
ホタテは寒海性で、東北地方から北海道、サハリン近海、オホーツク海に分布します。天然物の主産地は北海道や青森ですが、近年は市場に出回るほとんどが養殖物です。
ホタテ(帆立)に含まれる主な栄養成分
ホタテは、高たんばく・低カロリーな上、糖質や脂質の代謝に関与するビタミンB2を含みますからダイエットには最適食品です。
ホタテ(帆立)は、鉄、亜鉛、タウリンなども豊富に含みます。なかでも、とくに注目したいのはタウリンが多いことです。
タウリンは魚肉に含まれる含硫アミノ酸の一種ですが、ホタテの含有量はその中でもトップクラスです。
タウリンは肝臓機能を高め、心血管疾患の予防などに働くほか、網膜の発達を促進させたり、視力の低下を防いだりする作用があり、疲労で衰えた視力を回復するよう働いてくれます。食物繊維と組み合わせると相乗効果で効用が高まります。
ホタテに含まれるミネラルのうち、亜鉛は"かき(牡蠣)"に次ぐ量です。亜鉛は、味覚や嗅覚の機能を正常に保つように働く栄養素です。
ストレスが多いと亜鉛の消費量が増すといわれています。ストレスが過剰な人にはうってつけの食品です。
ホタテの独特の旨味のもとは遊離アミノ酸であるグルタミン酸、イノシン酸などから生まれ、生食でも充分おいしいのですが、干し貝のほうが、栄養価や旨味、薬効がより上回ります。
ホタテの干し貝を中国料理では乾月(かんぺい)といい、高級中華料理素材として用いられています。乾月は濃厚な旨味のあるスープがとれます。
ホタテ(帆立)に期待される効果・効能
ダイエット
肝機能
疲労回復
ストレス
疲れ目
動脈硬化
高血圧
美肌
ホタテ(帆立)の選び方と保存方法
ホタテは冬から春が旬ですが、3~4年ものがおいしく、殻つきなら口を少し開け、触るとさっと殻を閉じるものが新鮮です。
ホタテのむき身なら、指ではじくと弾力があり、柱につやがあるものを選びましょう。
ホタテの貝柱なら柱が大きく、こんもりと盛り上がり、透明感とつやのあるものを選びます。
ワタが黒ずんでいるものは鮮度が落ちています。ワタは生食しないようにしてください。毒性プランクトンを食べていると中毒になることがあります。
ホタテを保存する場合は、殻をとってから保存しましょう。また2日以上食べない場合は冷凍保存がオススメです。ホタテの保存の詳細はこちら(ホタテ(帆立)の保存方法)を参照ください。
ホタテ(帆立)の調理ポイント
殻つきのホタテから身を外すときは、平らなほうを上にしてもち、隙間からナイフを差し込み、上の殻についている貝柱を殻に沿って切り、次に下の殻から貝柱を外し、ヒモ、ワタを外します。
ホタテは腸に毒をもっている場合があるので、殻つきのものは貝柱とヒモ以外は食べないように注意しましょう。
ホタテは刺し身も美味しいですが、やはりボイルやソテーすると調理の幅が広がります。和風の調味料は勿論、バターやオリーブオイルをベースにした洋風の味付けも美味しいです。手軽で健康に食べるなら、やはり鍋です。
また、ホタテの民間療法の疲れ目に効く食養として、大根を皮ごとすりおろした汁に、ホタテを加えてスープをつくり、続けて飲む方法があります。
ホタテ(帆立)と組み合わせると効果的な食材や栄養成分
ホタテのたんぱく質含有量は貝類の中では最高です。100g中17・9g(生)もあります。このたんぱく質の吸収を高める栄養素は、カルシウム、鉄、ビタミンCです。特にこれらを多く含むのは緑黄色野菜です。
ホタテと緑黄色野菜を組み合わせることで骨粗しょう症、鉄欠乏性貧血、風邪などの感染症を予防します。
ホタテはビタミンB2も豊富です。ビタミンB2はビタミンEと組み合わせればハリのある美肌づくり効果があります。
またホタテに多く含まれるタウリンは食物繊維と一緒に摂ることで、肝臓の働きを高め眼精疲労に有効です。
ホタテ(帆立)に含まれる健康成分
ホタテ(帆立)に含まれる健康成分には以下のようなものがあります。
